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2014年7月21日 (月)

欲張らないこと 『老子』第四十六章

「足るを知る」については、過去に何回も記したが、今回は、「足るを知り、欲張らないこと」を示す一文を『老子』から取り上げようと思う。第四十六章に、その一文がある。読み下しを以下に示す。

 天下道(みち)あれば、走馬を却けて以て糞(たつ)くる。

 天下道無ければ、戎馬郊に生ず。

 罪、欲を可とするより大なるは莫(な)し。

 禍、足るを知らざるより大なるは莫し。

 咎、得るを欲するより大なるは莫し。

 故に足るを知れば常に足る。

短い文章だが、その意味するところは大きい。蛇足で解釈すれば、次のようになるだろうか。

「政治に於いて、天下の政道を正しく歩めば、戦争で使われている馬さえも、田舎の田んぼで働くことになるだろう。歩むべき政道を外し道を誤れば、子を孕んでいる牝馬さえも、戦場に駆り立てられる。

政治が、貪欲になるなることほど、罪深いことはない。足るを知らないことほど、禍を招くものはない。欲深く何でも得ようとするものは、却って、墓穴を掘り、咎めを受ける運命にある。よって、足るを知る者は、自ら禍を招くようなことはしない」と。

これは何を語っているか。基本的に戦争の無残さを指摘している。戦争を起こす者は、足るを知らないから起こすのだと。為政者は、まず足るを知ることが大切。余計な欲を出して、苦しむのは戦争に巻き込まれた時の一般市民だ。

国連の常任理事国入りを意識して、「積極的平和主義」とか、訳の分らないことを言う、どこかの為政者にも読ませたいが、そういう教養は持ち合わせていないようだ。余計な為政者の欲が、国民を不幸にしてきた歴史があることを忘れてはならない。

*追記

為政者の欲としては、権力欲、名誉欲、金銭欲、物欲等がある。また人に認めてもらいたいという「実績」欲というのもあるかもしれない。何もしない政治家は駄目だとされるが、妙に変な欲を持たれると、もっと最悪な事態を招きかねないのも事実である。

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