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2015年3月 3日 (火)

木村紀子著『「食いもの」の神語り』を読了

木村紀子著『「食いもの」の神語り』(角川選書)を読了した。副題は、「言葉が伝える太古の列島食」となっている。日本語の成り立ちは、古代の食から来ているという著者の指摘に、何となく腑に落ちる感じだ。人間は、古代から、食が最も大きい関心事であったことは確かだろうから、そこから他者と何らかの交流手段として、言葉は生まれたのだろう。

ただ、古代語と言うべき言葉も、残っているものもあれば、後に輸入した外来語に押されて消えて行ったものもある。この著作では、食べ物に絞って、その成り立ちを分析していて面白い。古代史を分析するのに、食にターゲットを絞ったことは、いいセンスだ。

Ⅰ部では、「食ひて活くべきもの」の神語り」として、「風土記」、「古事記」、「日本書紀」、「万葉集」等から当時の食べ物を取り上げ、食べ物絡みと土地の名称が関連と、その変遷を記している。Ⅱ部では、「神ながらの食い物呼称」として、具体的に食べ物を取り上げながら、それぞれに分析している。これらの知識をもっていると、学生や一般人が古典文学を読む場合、さらに面白さが増すというものであろう。一読に値すると思う。

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