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2015年4月 4日 (土)

人生が栄えあるようにする方法~『サキャ格言集』

先日、書店で、ふと目に付いた『サキャ格言集』(今枝由郎訳。岩波新書刊)を一応、読み終えた。内容は、人生が栄えあるようにする方法ということかな。サキャとは、サキャ・パンディタという13世紀のチベットの人。

本名は、クンガ・ゲルツェン・ペルサンポだ。彼は、仏教学者で政治家。当時は吐蕃(とばん)の名であるチベット生まれ。7世紀中頃は、チベットは唐に並ぶ強国であった。しかし、9世紀中頃には崩壊する。同時に仏教も衰退する。

サキャが生まれた1182年頃は、漸く仏教も復活しつつあった。ちなみに、サキャは彼が生まれた地名である。彼は幼年の頃から、利発で、あらゆる知識を吸収し、やがて、その学識の広さから、大学者を意味するパンディタと称される。彼の得た知識は幅広く、100を超える著作があるが、日本ではあまり知られていなかった。

さて、チベットは、13世紀前半に大きな試練にぶつかる。モンゴルの強盛だ。チベットにも鉾先が向かう。そこで部族内で協議し、モンゴルにサキャ・パンディタを送り、チベットに害が及ばないようにする。

これは金の耶律楚材に似ている。ただ、耶律楚材はチンギスハンと面会し、その叡智を知り、請われたという面が違う。そしてサキャ・パンディタがモンゴルに送られた時の年齢が63歳と当時としては高齢だった点も異なる。だが、二人とも、出身国を守ろうとしたことは同じだ。

さて、前置きが長くなったが、彼の著作『『サキャ格言集』は、『貴い格言の蔵』という本で457句の格言からなっている。内容は、人生を栄えあるようにする方法が示されている。幅広い知識を集大成した結果、簡潔にまとめられたもので、多くの人に参考になるだろう。トップ層も、時間の合間に目を通せば、一服の清涼剤になるだろう。

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