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2015年5月31日 (日)

『鴨居玲と日本六古窯』展(三木美術館)を観覧

三木美術館の夏季展ということで、『鴨居玲と日本六古窯』展が開催されるという案内があったので、観覧してきた。鴨居玲展に関しては、日伸運輸株式会社との共催ということであった。12点、展示。

鴨居玲の作品に関しては、神戸時代、多分、「神戸ゆかりの美術館」だったと思うが、何回か見たことがあり(その他に、自画像展でも見たことがある)、見知っているが、特にファンでもないので、それほどじっくり鑑賞したことはない。また彼の単独の展覧会ではなく、多くの画家の一人っとしての鑑賞であった。今回の展覧会では、過去に1、2点見たような気がするが、他は、初めて見るものばかり。

「魂の作家」と言われるそうだが、少し不気味な感じがする。幽霊画家とまでは言わないが、人間の根源的な所まで見通し、作品に仕上げた感じ。よって、印象は、やや沈潜していて少し暗い。パンフレットには、「生涯自己と対峙し続け、一目見ただけで心を奪われるような魂の叫びをキャンバスに塗り込めた作家」とある。

確かに、印象は強い。一度見れば、記憶には残るだろう。それは人間の本源的なものに触れるからかもしれない。「ハレ」と「ケ」の例えで言えば、「ケ」の分野に属する絵だ。ただ、こういう作品は、日常的には見たくないし、仮にお金があっても、家には展示したくない。あくまでも、美術館のようなところで鑑賞するものだろう。

もちろん、彼の作品の全てが全て、そのように感じるものばかりでもない。でも、彼は、モデルとして、膚がつるつるした若い人には関心が無く、皺だらけの老人を好んだように、「死の底」を冷徹に眺めるような意識が強い。

しかしながら、これが彼の限界であったかもしれない。ある意味、「タマネギ」を剥き過ぎたのだ。ありうべき絵画は、そのようなことを沈ませても、表面的には、明るい未来を偽装しても、描かれるべきものだろう。残念ながら、彼は57歳の若さで亡くなったようだ。もう一皮剥けて、沈潜から反射して再構成する彼の考え方を見てみたかった。

次に、「日本六古窯」展としては、主として備前焼で、他に信楽焼、丹波焼、瀬戸焼等が展示。全体として、それぞれの特色を活かして、展示にバランスがとれていたと思う。また、この歳になると、若い時と違って、備前焼は落ち着く。今は、母が遺した花瓶と購入した湯呑ぐらいしか持っていないが、いずれ、また何か購入したいと思わせる。

絵画は、平山郁夫の「月光薬師寺」がよかった。山下清の「金町の魚釣り」も少し、見入ってしまった。また今回も、5階の応接室から見る姫路城は美しかった。会期は、2015年8月23日まで。

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