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2015年5月 8日 (金)

戦前の貧困~『最暗黒の東京』読了

先日、松原岩五郎著『最暗黒の東京』(講談社学術文庫)を読了した。これは現在の東京のことではない。明治時代の東京の貧民窟を当時のジャーナリストの松原岩五郎氏が、現場に入り込んで取材したルポでノンフィクション。

現在も、都市の貧困が報道されるが、隔世の感がある。ただ、貧しくなる原因は、今も昔も変わらない。明治維新以後は、文明開化と帝都の発展がある一方、時代に取り残された人々も生じる。これは時代は変われど、現代も同じ。ただ劣悪さは、当時の方がひどい。発展途上国の人々を見る感じだ。

日本は戦後、確かに経済的に豊かになったが、ほんのわずかの期間に過ぎない。脆弱な経済体質は、戦前と変わる事はない。資源はなく、輸入に頼らざるを得ない。基本的に、それを補うのは、労働力しかない。労働の内容は、時代によって変わるが、どうしても、落ちこぼれが生じる。そういう人たちを生まない施政が望まれる。

*追記

別の見方をすれば、所得の低い人たちが、なぜ都市に住むことに、こだわるのかという問題がある。所得が低いと、住居費を含めて物価の高い都市で住むことは厳しい。そうであるのに、なぜ?。都市にしか仕事が無いと言うのは思い込みだろう。

基本的に言えることは、住居費を除く可処分所得がどれくらい確保されるかであろう。そう考えれば、都市で働くメリットは、そんなに多くない。地域は所得が低くても、住居費が相対的に安い。地域創生が叫ばれる今日、地域の為政者は、彼らに地域に住むように取り込むことも求められる政策だ。

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