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2015年6月21日 (日)

篠田桃紅著『百歳の力』読了

先日、書店で、ふと目に入った篠田桃紅著『百歳の力』(集英社新書)。表紙の彼女の写真に惹かれて、ふと衝動買い。単なる、着物姿のお婆さんなんだけれど。そして、非常に怖い男のような顔だ。

彼女については、よく知らなかったが、水墨画の現代アート作家で、2015年現在、103歳。更に、知らなかったのだが、『103歳になってわかったこと』という本が、女性に人気で、ベストセラーらしい。但し、この本は読んでいない。

一般に、以前に記したように、女性の書いた著作は読まない。かつて母の存命中は、女流作家の作品を色々買ってこいと頼まれ、読後は、押し付けられ、しばらく本棚を飾っていたが、結局、ほとんどが読まず仕舞いで、全て処分。

女性の感性で描かれた小説、随筆等は、男が読むには、若干辛いことを若い時に経験しているからだ。それは女性のおしゃべりと同じで、取り留めのない話が多くて、男には、何を示したいのかが、なかなか分らないからだ。

ただ、今回、桃紅氏の本を読んでみると、その論は極めて明快。男でも、読んで辛くない。どちらかというと、外見同様、男ぽい。それは現在まで、独身を貫かれ、アートの世界で専心やりぬかれてきたからかもしれない。

別の見方をすれば、ある意味、お金持ちのお嬢さんが、気儘に自由に生きてきたこともあるだろう。誰でも、そういう人生を歩めるわけでもない。彼女は、比較的恵まれた方だろうが、大正、昭和、平成の長きにわたって生きていくと、それなりの困難はあったことだろう。ある意味、時代を生き抜く知恵が示されている。

本の構成は、次のようになっている。

第一話 常識の世界に生きなかったから、長生きできた

第二話 苦労なんかしてないわね。したいこと、してるだけ。

第三話 人間としてやることはもう全てやっちゃったみたい

第四話 人生というものをトシで決めたことはない

第五話 “美”とは、相反する両極を持つこと。そこに一切がある

第六話 人生の予測は立てられない。すべてはなりゆきまかせ

といったような内容。概ね、高齢者独特の自慢話とも受け取れる。でも、彼女は現在103歳の長寿で現役のアーテイストということで、人生の成功者には違いない。彼女の真似はできないだろうが、生き方の参考には十分なるだろう。男女問わず、お薦めする。

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