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2015年6月12日 (金)

派遣企業と癒着する労働者派遣法改正案

企業の派遣労働者受け入れ期間の制限をなくす「労働者派遣法改正案」は、労働コストを継続的に引き下げたい企業と派遣労働者の固定化(正確には、労働者のモノ扱いによる非人間化)により、利益を確保しようとする派遣企業と癒着する法律案だ。

以前にも述べたように、派遣労働者は様々だが、生計の中心となる派遣労働者の場合は、概ね、低所得の固定化につながりかねない。また野党が主張する、正社員と派遣労働者の同一賃金も欺瞞だろう(*注)。

本来、派遣労働者の賃金は、身分保証がないのだから、正社員の倍額支払われることを目標にしなければならない。企業は、そういった観点から、正社員を増やすのか、派遣労働を使うのか判断するのが望ましい。

今回の改正案は、内容が明らかに不十分であろう。この案を強行採決すれば、国は、企業と癒着していると捉えられても仕方ない。

*注

仕事によっては、現状より改善されるかもしれないが、本当の目標でないという自覚があるかどうか。

*平成27年6月20日

企業の派遣労働者受け入れ期間の制限をなくす労働者派遣法改正案が、衆議院本会議で、自民、公明両党などの賛成多数で可決されたようだ。これは派遣労働者の固定化により、雇用を不安定化させる。それは社会の揺らぎにつながる可能性もある。

自民党は企業と癒着しているからともかく、かつて弱者の味方を標榜していた公明党が賛成したことは、最早、党の理念とはかけ離れているだろう。また安保法制に対する取り組みを見ても、すでに「平和の党」とは言えないだろう。一体、支持者の方々は、どういう思いで、これらの動きを見ているのだろうか。公明党も、壊れていくかもしれない。

*追記 2015年に可決された労働者派遣法改正案のポイント

◎企業の派遣労働者受け入れ期間の制限をなくす

◎現在の派遣期間は一般業務は最長3年、専門業務は無期限。業務区分をやめ、一律のルールで、期間制限を撤廃する

◎企業は労働組合から意見を聞き、3年毎に人を交代させれば、派遣労働者をずっと使える

◎人材派遣会社に、同じ職場で3年を迎えた人に別の派遣先を紹介するなど雇用安定措置を義務付ける。

◎悪質業者排除のため、全ての派遣会社を許可制にする

◎施行は2015年9月1日の予定

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