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2015年7月16日 (木)

自民党の終わりの始まり

安倍自民党の失政は数えればきりがない。戦後、長らく、一時の時を除いて、政権を担ってきた自民党だが、最早、今後は投票できない。過去には、与野党バランスを取って投票してきたが、今後は、自民党は、外すしかない(公明党は、未だ政教分離できておらず、もともと支持政党ではない)。呆れかえる彼らの失政を一応、挙げておこう。

一、国民世論と逆行する集団的自衛権行使を可能とする安全保障関連法案の強行採決。憲法を無視して、一体、誰のための法案なのだ。米国におもねるための法案とすれば、属国強化法案だろう。どこに保守政党としての存在意義があるのか。

さらに、これらの法案は、自衛隊員のリスクが拡大するだけでなく、一般国民のリスクが拡大することを意味する。安倍政権の私欲のための政治なら、これは国民にとって悪魔だ。自民党は、政治の進め方が国家主義的で、国民には極めて危険な存在になってしまった。

二、未だ危機は脱していないのに福島原発事故処理の隠蔽。未だ危険性が無くなっていないのに、福島県民に帰還を促そうとしていること。元住民を二重に苦しめ、追い詰める冷酷な政策を推進しようとしている。

三、福島原発事故処理がまだ解決していないのに、原発再稼動をする愚かさ。最早、原発の時代ではないのに、旧態依然の発想と政治献金を目当てにした企業との癒着。使用済み核燃料の処理をどのように解決するのか、未だ明らかではない。電力自由化により、最早、金銭的にも処理はできないだろう。後世に大きな負担を押し付けるのか。

四、福島原発事故はコントロールされていると嘘をつき、2020年東京オリンピックを誘致したこと。更に、新国立競技場の総工費が当初の1300億円から2520億円に膨らんだだけでなく、開閉式屋根設置等で、5000億円近くかかること。また修繕費・維持費も、毎年、相当の金がかかる。財政厳しい折、財源をどのようにするのか。また地方創生と言いながら、東京に、これほどの公共投資するのは大きな矛盾ではないか。それに財源が無ければ、また税金を上げるのか(*注)。

五、自民党の公約では、TPPに反対だったのに、この交渉を進めていること。TPPで、メリットがあるのは自動車業界だけ。農業の軽視は国家の衰退を意味する。自給率の高い米の輸入を押し付けられる交渉力の無さに呆れる。

六、イスラム国人質を見殺しにしたように国民を守る意志が弱いこと。米国の意向に従う官僚の言いなりの外交力の弱さ。これでは、民主党より劣る。国民を何が何でも守るんだという意志が全くなかった。これが自民党の全ての国民に対するメッセージだ。

七、自民党のエゴの為に、参議院の一票の格差是正に未だに真剣に取り組まないこと。一票がきちんと反映されないなら、世論が正確に伝わらず、民主主義が傾く。一政党のエゴが国を危うくする。

八、閣議決定で、なんでもかんでも決めてしまう政策運営。いわゆる独裁政権で、民主主義がないがしろにされている。結果的に、自民党議員も頭数だけ頼りにされるだけで、発言の自由もなく、党内民主主義は、最早、存在せず、実質死んでいる。

九、円安を強く推進したがために、輸入インフレが生じ国民生活を苦しめていること。インフレ上昇分は、輸出企業の利益に振り替える結果になっている。これは一般国民に対する別の「税金」だろう。それに極端な円高は問題だが、企業想定為替を上回る円安は、国力を弱める。円安から出た「みかけの利益」は経営者を堕落させ、企業力を弱める。

十、消費税増税分を社会保障に全額振り向けず、法人税減税に回していること。消費税の増税分は、全額社会保障に回すと言っていたのに、現在やっていることは、明らかに裏切り行為。

十一、社会保障の解釈をやたら拡げ、歳出を拡大していること。医療・介護・年金の充実が本来、国民が求めていたことだ。それがいつの間にか、子育てや教育にまで拡大しようとしている(この点は、民主党も誤っている)。そんなことをすれば、いくら増税しても、お金が足りなくなる。

十二、財政再建を社会保障の削減だけに注力していること。確かに社会保障の削減は必要だが、問題は、その中身で、企業と癒着して、高額の薬価や医療機器にメスが入れられていないこと。

十三、派遣労働者法の改悪。派遣労働の固定化を招き、不安定な雇用環境を生む方向になる。主たる生計者の場合は、貧困につながり、格差が拡大する可能性が高くなる。

十四、民主主義を無視し、マスコミを権力によって支配しようとした「百田事件」が発覚。おそらく、それまでも、マスコミに介入していたのだろう。若手議員等に、このような志向の人間を自民党は抱えていた。それは現在の自民党の体質そのものかもしれない。

十五、特定秘密保護法による官僚支配強化。官僚の思考や発言の自由を奪い、政府の下請け強化。あの手この手で官僚を籠絡し、自由自在に使いこなした田中角栄政権よりあくどい。

十六、武器輸出三原則の撤廃により、日本を死の商人の手先化させたこと。武器の輸出で潤う産業は限られる。大体、武器というものは消耗品で、新しい価値を生まない。ビジネスとしても、平和産業ほどに国に貢献しない。

十七、米国、アーミテージ元国務副長官による「第三次アーミテージリポート」を何も考えず、日本の主体性を失い、ただ、ひたすら「米国の保護国」のように振る舞い、受け入れる馬鹿さ加減。米国関係者も、政権の無能さに唖然としている。

ざっと、気づいただけで、これだけある。まだ見落としがあるかもしれない。もちろん、完全な政策はありえないことは分っている。それでも、ひどすぎる。このようなことを招いたのは有権者にも責任がある。

民主党政権を否定し、自民党に圧倒的多数を与えたことが、安倍自民党を暴走させたことを反省しなければならない。前の民主党政権を選択した時、自民を一旦見切りをつけた。しかし民主党の政権運営の未熟さから、混乱して、自民党政権は復活したわけだが、現在の自民党政権は、民主党政権より、どうしようもなく悪い。

今後は、国民の危険分散として、自民党に限らず、一党に多数を与えるのではなくて、勢力が分散するように、自民党を外して、民主主義をきちんと理解した、いくつかの政党に、投票せざるを得ないだろう。これは後の世代や、現在の若い人たちのためである。地方の高齢者も投票行動を変える必要がある。

*追記

維新の党も、橋下氏が、現在の自民党と同じ体質を持っており、この党に、政権を任せることはできない。分裂して、民主的な政党になることが求められる。

*追記

自民党のリベラルな議員は、新党を立ち上げてもらいたい。現在の自民党内に留まっても、何もできないだろう。新党で、野党との連立政権構想を明らかにすれば、有権者から一定の支持を受けるだろう。

*平成27年7月20日追記

安倍首相が、支持率急落を受けて、テレビ出演して、あれこれ弁解しているが、国民には、空しく響くだけだ。この政権は、既に終わっている。

*注

新国立競技場の総工費については、安倍首相の指示で見直しされたが、それでも1550億円かけるという。そんな価値があるのだろうか。仮設で開催して、その後は民間に売却して、ホテルとかマンションを建てる方が経済効果は大きいだろう。

*平成27年9月8日追記

自民党安倍総裁は、無投票で再選したらしい。新たな立候補者を抑え込み、立候補さえ許さない。自民党は、独裁者の政権になったと、つくづく印象付けられる。自民党は、やはり、いずれ解体されていくだろう。歴史的に、そのような組織は長続きしない。彼らは、気づいていないかもしれないが。

*平成27年9月20日追記

現在の自民党国会議員の数は405名だそうだが、勢力を、その十分の一程度まで削ぐ必要がある。安倍氏のような教養もなく、無能な人物をトップに頂き、米国の安保関係者の傀儡政権を望む政党に未来はない。

ただ、現在の野党勢力の拡大だけでは、一挙に政権打倒することは難しいかもしれない。今まで、いろんなしがらみで自民党に投票していた人々のすべてを、現在の野党(民主党や維新との党)支持者に転向させることは、案外、困難を伴う。

ここは、まず、「真正保守党」を、まず作る必要がある。すなわち、不平等な日米安保条約を一旦破棄し、平等な条約に作り直すことを主体とする政党を作ることだ。不平等な日米安保条約の下で、日米は対等と言うような現在の自民党は、全く信用できない思っている保守層は多い。

こういう新党を作れば、現在の自民党を脱することができる。さらに、現在の自民党のような新自由主義優先で、民主主義をないがしろにする政権は、国民にとっては不幸。よって新党は、まず民主主義を優先して、自由主義は否定しない(新自由主義は否定)が、民主主義の枠内に制限すると表明すればいい。

また憲法改正は否定しないものの、政党が改正案を提示するのではなく、広く憲法学者たちに一任し(もちろん、哲学者、歴史学者、政治学者の意見も反映させる必要はある)、国会は、それを承認するに留めると表明すればいい。そうすれば、保守層からも多くの支持を得られるだろう。

党名は、現在の自民党の党名をひっくり返して、民主主義は自由主義に優先するという意味で、例えば「民主自由党(略して、民自党)」と名乗ればいい。そうすれば、ある程度の勢力を確保できるだろう。その上で、現在の野党勢力と連立を組むかどうか考えればいい。現在の自民党を終わりにさせる最も効果的な方法と思う。

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