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2015年7月19日 (日)

音を聴いて道理を悟る

昔、ある人が遊学から帰った。隣人は、早速、食事を用意して迎えてくれた。そして、一人の人が琴を弾く。その人が演奏中に、ふと樹の上を見ると、蝉が鳴いていた。ところが、その下にカマキリがいて、それを狙っているのが目に入る。

琴を弾いている人は、どうしても、そのことが気になって、カマキリを殺したくなった。それを反映するように、琴の音に殺気が籠る。遊学から帰って迎えられた人は、琴の音に殺気が籠っているのを聴き、不安になって辞去しようとする。

主人が咎めると、その人は、訳を話すと、琴を弾いていた人が笑って、「指先で奏でる音を聴いて、人の心まで悟るとは」と感心したとか。『後漢書』に伝わる話である。耳のいい人は、そんなものだろう。流風のように音感の悪い者には、何ともしがたい。耳のいい人が羨ましい。でも、現在の為政者は、もっと耳が悪くて、国民の声は聞こえないらしい。

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