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2015年9月 8日 (火)

『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」』を読了

集団的自衛権絡みの安保法案で、騒がしいが、日本人としては、再度、「日米安保条約」の内容の把握が大切だ。「日米安保条約」の解説本は、その内容は、様々だが、たくさん出版されている。ただ、仮に、これらの本で、日米安保条約が理解できても、片手落ちだ。

というのは、米国のずるいやり方で、「日米安保条約」が日本にとって改善されても、「日米地位協定」は改悪されている場合が多いからだ。これでは、日本の不利な立場は、いつまでも改善されないことになる。つまり、「日米安保条約」と「日米地位協定」はセットで考えなければならない。

ところが、「日米地位協定」に関する書籍は、随分と少ない。それは日米が、秘密交渉している結果と考えられる。TPPと同じだ。これらのことを公にするのは、日本ではタブーなのかもしれない。米国はオープンにしているので、あまり意味はないのだが、自民党や官僚は、国民に知られたくないのだろう。

そういうことを常々思っていたところ、書店で、たまたま見つけたのが、『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」』(前泊博盛著。創元社刊)だ。帯には、「原発再稼動、不況下の大増税、オスプレイ強行配置、TPP参加、憲法改正・・・。日本はなぜ、こんな国になってしまったのか?{戦後日本」最大の闇に迫る!」とある。

内容は、帯の内容に違わないものであった。日本で起っている各種問題の原因がはっきり分る。一般人にも理解できるように解説され、それでいて、内容は詳細。「日米地位協定」の全文も記されている。戦後日本の政治の歪みが、はっきりと理解できる。

国会の論戦を聞いていると、案外、政治家の皆さんも、理解されていないのではないかと思った(ただ、与党は、知っていても知らないふりをしているかもしれない。野党の方は、意外と一部の方を除いて理解していない可能性がある)。日本の姿を把握するためにも、若い方は一読して欲しい。国民レベルから見て、日米関係のあり方が問われるだろう。

*追記

一般に日米地位協定に関する報道は、沖縄と米軍の関係として、よくなされるが、実際は、日本全土と米軍の取り決めである。在日米軍は、日本全土を基地の対象としている。本土ても、基地のない地域は関係ないと思っている人が多いが、それは大きな間違い。日本人全体で考えなければならない問題だ。

*追記

ここでは触れなかったが、題名にある「憲法より大切」というのは、著者は、「日米安保条約」と「日米地位協定」が日本国憲法より上位にあることを指摘している。すなわち、日本は未だ民主的な独立国として認められていないということになる。

となると、国や政府が、まずやるべきことは、「日米安保条約」と「日米地位協定」の破棄だろう。その上で、対等な、「日米安保条約」を結ぶことだ。現在、与党(自民党・公明党)が、それをやらないのなら、決して保守政権とは言えない。日本のプライドを捨てた米国系売国政党と言えるだろう。

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