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2015年10月15日 (木)

求められるのは、リベラル系保守新党

自民党は、決して保守政党ではなく、米国の傀儡政権で、ニセの保守政党だ。すなわち、安倍氏のような教養もなく、無能な人物をトップに頂くことは米国にとって都合がいい。この流れは、中曽根政権以後、続いてきた。しかし、最早、米国の安保関係者の傀儡政権を望む政党に未来はない(*注)。

もちろん、どの政党も、完全な政策はありえないことは分っている。また、今後、どの政権になっても、完全には米国の意向は、無視できないかもしれない。それでも、自民党の政権運営は、ひどすぎる。

主体性を放棄し、米国に追従すれば、政権維持のためには、何でも許されると思っているらしい。「頭」がなく、「体」だけが異常に大きいのが、自民党の現状と言えよう。

更に、多くの議席数から驕りから出ている。ただ、このようなことを招いたのは有権者にも責任がある。現在の自民党国会議員の数は405名だそうだが、勢力を大きく削ぐ必要がある。歴史的に、恐竜は、滅びるものだ。

民主党政権を選択した時、自民を一旦見切りをつけた。しかし民主党の初めての政権運営の未熟さから、混乱して、自民党政権は復活した。当時の民主党政権は、あまりにも考え方が違う人たちの寄せ集めであった。それに変に真面目だが、違う意見の持ち主を統率するリーダーもなく、拙い政権運営をした。

その結果、民主党政権を否定し、泥臭く、ずる賢いが現実的に何かやってくれるだろうと自民党に圧倒的多数を与えた(*注1)。残念ながら、このことが、安倍自民党を暴走させたことを反省しなければならない。

現在の自民党政権運営は、政治哲学もなく、トップの独善主義が優先され、公約から遠いところにある。結局、国民の意思は無視され、あの民主党政権より、どうしようもなく悪い。

今後は、国民の危険分散として、自民党に限らず、一党に多数を与えるのではなくて、勢力が分散するように、民主主義をきちんと理解した、いくつかの政党に、投票せざるを得ないのではないか。

後は、連立政権運営のルールを確立するだけだ。これは後の世代や、現在の若い人たちのためである。若い人たちは、自らのために投票率を高め、地方の高齢者も投票行動を変える必要がある。

それでは、どのような政権が望まれるのであろうか。何かと話題を提供する維新の党を分裂して生まれる、「おおさか維新の党」も、橋下氏が、現在の自民党と同じ体質を持っており、この党に、政権を任せることはできない。ポピュリズムが先行し、何かと騒がしいが中身はない。また、残された維新の党自体もリーダー不在で迷走続きだ。

本来、自民党のリベラルな議員は、新党を立ち上げてもらいたいが、自民党安倍総裁を、無投票で再選させるぐらいだから、残念ながら、それほど将来性のある人物も見当たらない。彼らは冷や飯を食う覚悟もないから、内閣改造で入閣して喜々としている。改造内閣では、リベラルな議員も取り込まれて、手も足も出ない状況だ。河野氏も、少し骨のある人物かと思ったが、入閣で骨抜きにされている。

そのような状況下で、現在の自民党内に留まって、石破氏のように新たな派閥を作っても、何もできないだろう。彼も冷や飯を食うことを嫌い入閣を続けている。独自の資金力もなく、以前のような派閥運営はできないからだ。

また新党で、野党との連立政権構想を明らかにすれば、有権者から一定の支持を受けるのだが、構想力の弱い議員では無理だろう。このままでは、自民党は、いずれ力を失っていくのは確かだ。

ただ、現在の野党勢力の拡大だけでは、一挙に政権打倒することは難しいかもしれない。今まで、いろんな、しがらみで自民党に投票していた人々のすべてを、現在の野党支持者に転向させることは、案外、困難を伴う。

彼らの受け皿になるには、いくつかの新党が必要だ。その上で、連立を組むのがいいだろう。組み合わせは、流動的で、いろいろ考えられる。ただ、言えることは、小選挙区制が続く限り、多党連立が望ましい。決して、二大政党ではない。

また、現在の野党も、民主党保守派は、安保に関しては、自民党安保関係者同様、古い考えの持ち主の方が多い。民主党保守派という人々は、たびたび流れを読めず、いまだに頓珍漢な発言をしている。

例えば、不平等な日米安全保障条約を一旦破棄して、平等な条約を結び直すという発想ができるかどうか危うい。現在の不平等な日米安全保障条約の内容も理解していないし、政権を真に奪い返す意思があるのか疑われる。このまま考えを改めないと、彼らも自民党と同様、国民から捨てられる運命にある。

この流れでは、まず、「真の保守政党」を、まず作る必要がある。それもリベラル系の。保守とリベラルは、相反するようだが、日本では、あまり意味はない。それでは、政策的には、どのようなリベラル系保守新党が求められるのだろうか。

まず、第一に、不平等な日米安保条約を一旦破棄し、平等な条約を結び直すことを主体とする政党を作ることだ(ここが共産党の主張と異なるところ。彼らは単に破棄を主張している)。不平等な日米安保条約の下で、集団的自衛権を主張して、日米は対等と言うような誤解を与える自民党は、全く信用できない思っている保守層は案外多い。

次に、また憲法改正は否定しないものの、政党が改正案を提示するのではなく、広く憲法学者たちに一任し(もちろん、哲学者、歴史学者、政治学者の意見も反映させる必要はある)、国会は、それを承認するに留めると表明すればいい。

憲法は、そもそも国家権力をチェックし、国民側に立って作られるもので、権力側にある政党や国が関与してはならないだろう。

また、憲法改正で、「日本は侵略戦争には参加しない」と明記することを条件とする。そうすれば、保守層、リベラル層からも多くの支持を得られるだろう。その上で、米国と対等な安全保障条約を結ぶか検討すればいい。

そして、外交の基本は、等距離外交の推進を基本とすることだ。また将来的には、米国の了解を得て、中国との準安保条約を結ぶことの検討も必要だ。そこには柔軟で巧みな外交力が求められる。

原発再稼働に対しても反対する政党であることが求められる。原発のような、ごみ処理方法が未だ確定していないエネルギーは、子孫に重い負担を残す。自らの保身しかない経産省の官僚とか、目先だけしか見ていない財界の意向を聞き過ぎると、道を誤る。

これからは火力発電(地球温暖化などという、まがい物の学説は無視すればいい)と自然エネルギーの組み合わせでやるしか道はないと考えるべきだ。それに加えて、地域は地域でそれぞれ地域資源を活かしたオリジナルのエネルギーを生産し確保することが望まれる。

こういう新党を作れば、現在の自民党を脱することができる。さらに、現在の自民党のように、米国の戦略である「世界統一」という誤りの眼目に同調し、新自由主義優先で、民主主義を、ないがしろにする政権は、国民にとっては不幸。

よって新党は、世界で多様な考え方を容認し、多極構造下での民主主義を優先して、自由主義は否定しない(新自由主義は規制)が、民主主義の枠内に制限すると表明すればいい。そうすれば、ある程度の勢力を確保できるだろう。その上で、現在の野党勢力と連立を組むかどうか考えればいい。そうすれば、戦後政治体制の構造改革が進むことになる。

*注1

ただし、自民党の票の伸びはない。民主党の分裂が、自民党に多くの席を与えたのが本当のところだ。

*注記

米国世論も、知識層を中心に、日本を、いつまでも支配すべきではないという意見が出ている。米国安保関係者の意見は、むしろ少数派であることを知る必要がある。日米安保利権のスキャンダルで、いずれ米国内でも、マスコミで盛り上がるだろう。

*追記

党名は、現在の自民党の党名をひっくり返して、民主主義は自由主義に優先するという意味で、例えば「民主自由党」と名乗ればいい。

*追記

この記事に関して、急進的と捉える人もいるようだが、戦後70年の垢を、そろそろ削ぎ落とす時期に来ていることは間違いない。新しい日本を築く必要がある。それには過去に、しがらみのない、20代、30代の人々に期待したい。

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