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2016年1月16日 (土)

小林泰三著 『誤解だらけの日本美術』を読了

最近は、西洋美術は、ほとんど鑑賞せず、その種の展覧会にも行かない。行くのは、もっぱら、日本美術か東洋美術だ。以前にも記したが、西洋美術は、その歴史、風土、宗教などを把握しないと、表面的な鑑賞で、終わってしまう。若い時は、それなりに、よく見に行ったものだが、観るより眺めたというのが相応しい。

よって、西洋美術より東洋美術や日本美術に最近は関心が行ってしまう。ところが、その日本美術鑑賞にも、奥深いものがあると最近感じることがある。そう思っていた時、新聞で、書評が載っていた。それが小林泰三著 『誤解だらけの日本美術』。

一般に、書評で本を買うことはないのだが、今回は違った。即購入。ただし、書評の内容は覚えていない(笑)。多分、読んでいないのだろう。本の題で、衝動買いしてしまった次第。でも、ハズレではなかった。

小林泰三氏は、国宝をデジタル復元させる中で、真の姿を浮かび上がらせている。この本では、「俵屋宗達○風神雷神図屏風」、「キトラ古墳壁画」、「銀閣寺」、「阿修羅像」の4点を取り上げて、詳しく解説されている。まさに復元を通して、日本美術を読み解くといったもの。

これを一読するだけで、今後の日本美術の鑑賞のヒントになる。いかに、今まで、上っ面の鑑賞しかしてなかったかを反省。美術館や博物館に行く前に、展覧会の予習が必要だと思わせてくれる。有名な展覧会に並んで、ぞろぞろ鑑賞して(眺めて)、鑑賞した気分になっていた人にも参考になるだろう。

それにしても復元美術はすばらしい。播磨にも、古い美術品や仏像は多くあるが、展示してあるものは、傷んで、よく分からないものも多い。古ぼけた美術品を見ても、内容は解説を見ても、よく分からないことが多い。

一般人には、復元したものを展示してほしいと強く思うが、お金の問題で、なかなか普及していないのかもしれないのは残念だ。復元により、真の姿を見せると同時に、制作当時の作者の思惑も分かるようになるのは本来は望ましいこと。復元美術品に、多くの理解者が増えることを望みたい。

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