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2016年1月 8日 (金)

シェイクスピアの『シンベリン』を読む

正月に、シェイクスピアの『シンベリン』(松岡和子訳。ちくま文庫刊)を読んだ。この本は、書店で、たまたま見つけた。それまで、シェイクスピアに、この作品があることを全く知らなかった。

シンベリンとは、ブリテン王の名。先妻の子供として、第一王子のギデリウス、第二王子のアーヴィレイガス、娘としてイノジェンがいる。王は後妻を王妃にしている。王妃には連れ子としてクロートンがいる。

王は、諫言したか何かで、貴族のベラリアスをウェールズに追放する。その時、ベラリアスは、乳母を、そそのかして、幼児であったギデリウスとアーヴィレイガスを誘拐。自分の子供として育て、名前は、ポリドー、カドウォルと変える。ベラリウスは、モーガンと名を変え、乳母とは結婚し、子供たちは、彼らが親と思って育ってきた。

時が経ち、イノジェンは、ポステュマスを夫としているが、彼の知人のフィラリオの知人のイタリア人ヤーキモーの罠に嵌り、不貞を疑われる。それを聞いたポステュマスは嫉妬に狂い、殺意を抱く。王妃は、ポステュマスを亡き者にして、イノジェンとクロートンと結婚させようとする。

当時、ブリテン国はローマの支配下にあったが、王妃はシンベリンをそそのかし、ローマから分離独立しようと企む。そして、いずれ子供のクロートンを王位に就けようと考える。王妃は真意を隠して侍医のコーネリアスに薬を頼むが、侍医は、疑いを持ち、薬に細工を施す。

ウェールズにイノジェンは男装して出掛けて行き、王子たちの正体は知らず遭遇する等々、話は続いていくが、この辺で止めておく。最終的には、ハッピーエンド。評者によると、これは、いくつかの中世の説話をつなぎ合わせたという。日本で言えば、近松や西鶴の作品手法に近いのだろうか。

でも、そんなことは知らなくても十分楽しめる。流風の場合、最近では珍しく一気読みした。シェイクスピアの他の作品ほど有名でないのが不思議だ。この作品は、話が、いろいろ展開するという面では、ミュージカル向きかもしれない。

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