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2016年1月31日 (日)

マイナス金利は有効か

日本銀行が、2016年1月29日、金融政策決定会合で、民間銀行が日銀に預ける資金の一部に手数料を課す「マイナス金利」を導入するらしい。海外では、欧州中央銀行、スイス、デンマークで導入の実績があるようだ。

それでは、果たして、この政策が物価を上げる要因になるのだろうかと少し考えてみた。日銀の意向としては、民間銀行にマイナス金利を適用すれば、民間銀行は融資を増やすだろうとの読みのようだ。

だが、大手企業は、内部留保が十分にあり、新たな資金需要はない。他の企業にしても、国内の需要不足で、資金需要は弱い。そんなところに、銀行に融資を促しても、資金は行き場を失うだけだろう。

基本的に、物価を上げるには、金利が上がるような資金需要が強くなければならない。日銀のやっていることは、かつて資金需要があるのに金融機関が貸し渋りしていた時代のやり方だろう。

現在は大きく環境が異なる。結局、行き場を失った金は、金融市場に流れ、金融バブルを促すだけに過ぎない。あるいは、無理な融資をして不動産バブルを生じさせるだけだろう。だが、金融機関は、もう二度と、不動産バブルは経験したくないだろう。

となれば、せいぜい円が下落して、輸入物価が上がり、輸入品に依存している産業や生活者を苦しめるだけだろう。また預金者にマイナス金利を適用すれば、預金者は逃げて行くから、体力のない金融機関は整理されるかもしれない。

海外では、マイナス金利で借金にもメリットがあると報道されるが、危うい。確かに住宅ローン金利は下がると予測されるが、今の経済状態でローンを組むことは一種のギャンブル。金利が下がったところで、あまり魅力はない。

それに、大体、「マイナス」というのは、イメージ的にも気分的にも、あまりよくない。何となく、景気を悪化させる要因になりうる。景気は気分だからだ。日本銀行は、大きな政策ミスをしたと思う。これは安倍政権の命運にも影響するだろう。

*2016年2月5日追記

マイナス金利に対する世間は厳しい。金融、投資、消費すべてに於いて、皆、慎重になっている。日銀の政策ミスは明らかだが、日銀総裁は、首相同様、世間知らずな上に、聞く耳持たずで暴走して、日本経済を危機に陥れようとしている。そして、彼が、アベノミクスを墓場に持ち込むのだ。

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