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2016年10月19日 (水)

急激な政策転換の危うさ

東京都の新知事が、いろんな改革に手をつけている。それは選挙公約だから、仕方ないともいえるが、急激な政策転換には危うさが潜んでいる。

以前、民主党が、自民党から政権を奪った時も、急激に選挙公約を成し遂げようとして、現場は混乱し、結局、民主党は政権を手放さざるを得なくなった。また大阪維新の会(現在は、日本維新の会)も、いろいろ強硬に提言し実行したが、うまく行ったとは言えないだろう。

一般に、民意すなわち民間人の意識は、ゆっくりと変化していく。そして、頭で改革のことを理解していても、体(現実)はついて行かないものなのだ。確かに一部の人は、政策の急展開を主張するが、現実の政治運営としては、かなりハードなものになる。政治は、民意と行政の一体処理が必要だが、政治だけが暴走すると、往々にして結果はでない。むしろデメリットを国民が負うことになりがちだ。

企業の経営においても、トップが変わることで、急激な戦略転換を図ると、組織は混乱して、活動は停滞し、立て直すのに時間がかかることが多い。従業員の意識転換には、それなりの時間を要するのだ。それをトップの思い込みで暴走すると、経営は、むしろ悪化していく。改革は、緊急時を除いては、じんわりと展開しなければならない。

新トップは、確かに新しいことをして内外にアピールしたいのは分かるが、その戦略変更運営は慎重を期す必要がある。例えば、新規に戦略部署を作って、そこで成功例を作っていき、そこでの成功体験を徐々に広めていくようなやり方が望ましい。既存のシステムに、いきなりメスを入れるとなると抵抗も大きいし、成功は限りなく遠くなる。組織は人で成り立っていることを忘れてはならない。

また、これは経営トップに限らず、部門のトップでも、同様のことが言える。昔は、就任して、三年は改革は待てと言われた。今は、そんなに呑気に構えることもできないことは確かだが、急がば回れの精神で、改革というのには取り組んだ方が成功率は高い。新しい組織の長は、その点に注意してほしいものだ。

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