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2016年12月16日 (金)

漢詩『西山』を読む

今回は、『唐詩選』にある常建の『西山』を取り上げる。常建は、盛唐の詩人。官を辞して、太白山、紫閣峰などを放浪した。題の西山が、どこの山かは分かっていない。訓読は、参考参照。若干、分からない言葉もあるが、解釈を試みると、次のようになるかもしれない。

「旅をするため(小さい)舟に乗りこんだ。丁度、日は西山に落ちかかっている。西山は、舟が去るに従って、追いかけるように見えていて、遥かに続く大空と連なり一体となっている。

見える物の姿は、すがすがしいことこの上なく、林や峰は、夕日に照らされ濃淡が麗しくしている。高く聳える木々の中を流れるように揚子江は暗く、日没後の霞だけが漂っている。遠く中州や渚は、きらきらと月に照らされ明るくなったり暗くなったりしている。

ただ雲だけは、まだ鮮やかな白さを表している。林は暗く、シャーマニズム独特の楚の国の雰囲気だ。岸も遠くなり荊門山も閉じられた雰囲気。夜になると、いよいよ空気は、しんと静まり、物寂しく北風が厳しく吹く。

砂地の川辺では、雁や鷺がねぐらにしており、舟を留めた辺りは、水草で蔽われている。満月が前方の入り江にとどまっている。そこに、どこからか物悲しい琴の音が揺れながら合わさっていく。(うつらうつらとしていると)やがて寒々と夜が明けた。私の袂を露が濡らしている」ぐらいかな。

ちょっと解釈は難しかった。少し間違っているかも。でも、雰囲気は分かる。内容は、舟に乗って夕方から翌朝まで流れるように観察している。まるで動く水墨画の世界。

*漢詩『西山』の訓読

一身 軽舟と為る

落日 西山の際

常に去帆の影に随(したが)い

遠く長天の勢いに接す

物象 余清に帰し

林巒 夕麗を分てり

亭亭として碧流暗く

日入りて狐霞継ぐ

洲渚 遠く陰映し

湖雲 尚お明霽(せい)なり

林は昏くして楚色来り

岸は遠くして荊門閉ず

夜に至りて転(うた)た清(けい)

蕭蕭として北風厲(はげ)し

沙辺 雁鷺泊し

宿処 葭蒹蔽う

円月 前浦に逗(とど)まり

孤琴 又揺曳す

冷然として夜遂に深く

白露 人の袂を沾(うる)おす

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