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2017年1月23日 (月)

2017 EU離脱後の英国の行方

グローバル化の疲労から、EU離脱した英国。特にEU圏からの移民コストと社会不安から英国民は決断したのだろう。それはトランプ政権を選択した米国も同じ事情だろう。それではEU離脱後の英国はどうなるのだろうか、一般人の目で見てみたいと思う。なお、英国のEU離脱は、Brexit(ブレグジット)とも表現されている。

さて、英国のEU離脱は、当然の流れと思うが、英国内では、年齢層によって、その意見は分かれた。特に、年金受給層の高齢者は、EU離脱を強く支持した。他に、低所得者、小規模企業が賛成している。表現は悪いが、いわゆる負け組だ。これに対して、残留を希望したのは、勝ち組である大企業、銀行、政治家及び若年層であった。

よって、明らかに地域差が見られる。都市部より地方がEU離脱支持が多かったと推定される。すなわち、所得の低い層が移民に仕事を取られる、あるいは移民によって社会保険コストが、ただ乗りされ、より厳しい生活を強いられる矛盾。それによって社会保障制度の維持が困難になっている。これに加えて、彼らによるテロの巻き添え。これらに強く抵抗した。

政治的には、EU本部の官僚の各種規制やトップダウン方式に疑念をもったこともあるだろう。つまり英国の政治構造と大きく異なるやり方に不満を持ったと言える。更に、財政的負担を押し付けられたことも大きい。英国に費用対効果は薄く、国家の主権という主体性が無視されることに大きな不満があったことも確かだ。そのことによりEU全体の活性化、国際的競争力維持が難しくなり、EU全体の経済力が低下していった面も見逃せない。

貿易的には、EUとの取引で、英国は、貿易収支、経常収支共に赤字であった。これは米国トランプ政権の不満と似通うところが大である。当然、収支バランスを整える思考があってもおかしくない。他方、ドイツは、ユーロ経済を食い荒らし、他の諸国は経済緊縮と失業にあえぐ。この泥沼に英国が巻き込まれることを嫌ったことも事実だろう。

そもそも基本的に、政治体制、人口、経済力、芸術・文化、宗教、国力の異なる諸国家の統合は無理であった。英国は、アングロサクソンの国。他のユーロ諸国家と歩調を合わせるのは苦痛であったと推察される。よって国家重視に戻ったと言える。それは、米国で、オバマ前米国大統領のような学者的理想主義と反する現実主義のトランプ氏が大統領に選ばれたことに通ずる。

それでは、EU離脱後の英国はどうなるのだろうか。まず言えることは離脱作業は困難を極めるだろうと専門家は指摘している。進むも退くも、英国は大変な選択をしたことは確かだ。特に2年間程度は、予測がつかない。離脱には、最悪10年かかると言う専門家もいる。しばらく、景気悪化は避けられないだろう。

現状、離脱後の国家戦略も、まだ不透明だ。ただ言えることは、米国との協調は更に強くなることだろう。また、ユダヤ資本の動きにも注目する必要がある。更に、インドと中国との関係強化は十分に考えられる。また旧大英帝国圏の諸国家との関係改善も考えられる。

日本は、これらの動きを丁寧に観察する必要がある。ただ、今、英国に進出している企業も、じたばたして動く必要はないだろう。細かく見ていけば、結構ビジネスチャンスがあるかもしれない。ただ、金融サービス関係は、英国から本部を移す動きはあるかもしれない。しかしながら、それも成功する保証はない。動静を探ることに集中すべきだろう。いずれにせよ、世界経済は混沌として荒波の中にいることは確かだ。チャンスもあるが、リスクも大きいと覚悟しなければならない。

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