« 謡曲 『小鍛冶』について~姫路城薪能 | トップページ | 播磨地域も自転車で活性化 »

2017年5月 4日 (木)

シェイクスピアの『ペリクリーズ』を読む

若い時、それなりに関心を持ったシェイクスピアの作品だが、最近は、松岡和子氏の翻訳シリーズ(ちくま文庫)をよく読むようになった。彼女の翻訳は理解しやすく、文字も少し大きく、さらに紙面構成がゆったりとしているので読みやすいのだ。

そういうことで、シェイクスピアのあまり有名でない翻訳本も、すらすら読めて楽しめる。今回は、『ペリクリーズ』を読んだ。ペリクリーズはタイアの領主。彼は、アンタイオカスの王の娘に求婚を試みるが、この父娘の怪しい関係を読み取ったために、危機に陥り、逃亡の道に。

その先々で、妻に出会えたり、娘を得たりするのだが、その道は厳しく、家族はばらばらになってしまう。彼ら親娘の波乱万丈の物語。夫への愛をいつまでも、持ち続ける妻のタイーサ、絶望的な局面でも、決してあきらめず、積極的に考え、周囲の人間をも感化してしまう娘のマリーナ。

ペリクリーズは、民衆の信頼も厚く、不幸な人々を助ける犠牲的精神も持ち合わせていて、臣下や家族に信頼され、それが結局、大きな幸運を生む。舞台は、地中海沿岸になっており、違った視点で見ると、『千夜一夜物語』に通ずるものがあるように思う。

実際、このような流転の人生は大変だろうが、物語としては面白い。イギリスでは人気が高いそうだ。もっと多くの人に読まれてもいいだろう。

|

« 謡曲 『小鍛冶』について~姫路城薪能 | トップページ | 播磨地域も自転車で活性化 »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/99784/65232697

この記事へのトラックバック一覧です: シェイクスピアの『ペリクリーズ』を読む:

« 謡曲 『小鍛冶』について~姫路城薪能 | トップページ | 播磨地域も自転車で活性化 »