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2017年5月 9日 (火)

『トロイラスとクレシダ』を読む

シェイクスピアの作品も、その創作目的がよくわからないものがある。それが『トロイラスとクレシダ』。一応、トロイ戦争の末期を描いたもの。

トロイラスというのは、トロイの王、プリアモスの息子たちの末子。クレシダというのは、トロイの神官、カルカスの娘。トロイラスは、クレシダにぞっこんだ。

対するギリシャ側は、スパルタ王として、メネラオスがおり、彼の兄、アガメムノンは、ギリシャ軍の総司令官である。メネラオスは、妻のヘレネをトロイ王の息子パリスに奪われている。

これらを軸としながら、いろんな人が絡んで、いろんな話をする。それは非常に無駄話が多い。話好きの人たちが集まって、やいやいやっている感じ。戦争という緊迫感は、各所に見られるものの、その会話は漫談に近い。

日本で言えば、源平合戦のような感じだ。その中で、男女の愛の頼りなさを絡ませている。一旦、トロイラスとクレシダは、恋仲となったものの、捕虜の交換でクレシダがギリシャ側に引き渡されると、彼女は、ギリシャ軍の司令軍のディオメデスの愛を受け入れてしまう。

ここら辺は、男女の恋愛観の違いを描いているようにも見えるが、別の角度から見ると、女性の貞操観のなさを表している。戦争という悲劇を描きながら、人間喜劇の面もある。一体、シェイクスピアは、この作品で何を描こうとしたのだろうか。再度、読み直す必要があるかもしれない。だが、分かりにくいのは確かだ。

*追記

読んだのは、例によって松岡和子氏の訳本だが、一部、理解に苦しむ翻訳があった。それは男言葉と女性言葉の混乱だ。違和感がある。

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