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2017年6月 6日 (火)

民進党の再評価と再建

民主党時代、政権交代して、初めての政権運営ゆえ、その拙さが目立ったものだが、全ての政策が悪かったというわけではない。ただ、拙速な沖縄問題処理を企みることによって米国との関係悪化、更に福島原発事故のバタバタとした処理、あるいは当時の石原都知事に煽られ、拙速な尖閣国有化の処理ミスによる中国との関係悪化等が、かの党のイメージ悪化を植え付けた面がある。全ての原因が必ずしも民主党にあったわけでないのに。

だが、例え、初めての政権運営であっても、国民の評価は甘くなかったとも言える(*注)。急激な政策転換に国民が付いていけなかった面もある。この辺は、民主党の政権運営の未熟さとも言える。ただ、国民が、もう少し、余裕を以て、長い目で見ることができれば、この政党を育成することができたかもしれない。

ところが、真面目な党ゆえ、攻めることはうまいが、守ることが下手とも揶揄されたように、当時の野党の自民党に攻め立てられて、党内の統制が乱れ、簡単に政権を手放してしまった。ある意味、ずるさが足りない。

そこを民進党になってからも、他党から巧妙に突かれているのが現状だ。よって、どなたかがよく言う「イメージ操作」で、現在の民進党も、低評価のイメージになっている。だが、現在の政権と比べれば、あの拙い民主党政権の方がましだったと思う人々も多くいる。

更に、野党といいながら、与党にすり寄り、党名の「維新」とは程遠い日本維新の党には、裏切られたと思っている人も多い。ところが、それが民進党への投票行動に結びついていない現状がある。有権者への働きかけが足りないし、チャンスタイミングで積極的に動けない。

民進党低迷の原因は、有権者と接する機会が薄いことだろう。そういう民心を把握する努力が足りない。更に、現在野党なのに、議員の中には、未だ与党感覚で物を言う人たちがいて、あまり感じがよくない。よって身近に感じ取れない。

民進党は、もっと草の根の活動を強化し、支持母体を労組主体から脱し、真の国民政党を目指すべきだろう。その結果、それは時間のかかることで、当面、単独で政権を担うことはないだろうが、他党との連携に頼らず、自力を付けてほしいものである。

オール与党化は、国民にとっても決して望ましくない。国民にとっては健全な野党は、ある程度の(場合によっては、単独では難しいかもしれないが、政権交代できる程度の)勢力を持つ必要がある。そのことは国民も理解している。そのため、国民に一定の支持層を固めるには、人材の発掘や日頃の支持基盤の確立など、地道な努力が求められる。急がば回れ、ということである。

*注

民主党が選挙で大敗した真の原因は、野田政権が、消費税増税と原発再稼働を決定したことだ。つまり保守系の野田氏が、国民の民心を察せず財務省や経産省の官僚の言いなりになったことだ。確かに難しい判断だったが、軽率過ぎた。

この点で、民進党の蓮舫氏が、野田氏を幹事長に据えたことは、大きな誤りと言える。野田氏が当時の政策の誤りを反省し、幹事長職を辞し、政界を引退することだ。それが今後の民進党の行方を決める。それができないなら、低迷を脱することは難しい。

*2017年7月27日追記

蓮舫、野田氏の辞任は歓迎すべきことだろう。蓮舫氏は、まだトップの資質に欠けていたし、野田氏は民主党政権を投げ出した張本人。本来、党の要職は任せられないはず。

今後、誰が主導するのか分からないが、基本的に、自民党と対立路線が望ましい。選挙対策としては、自民党政策を全否定することを旗頭にすべきだろう。野党として妙な妥協をしては、有権者にアピールしない。

変に真面目にならないことだ。真面目になるのは、政権を取ってからで十分だろう。いずれにせよ、誰をリーダーに選ぶかによって、この党の将来は決まる。また、意見の相違を超えて、トップを支える決意が議員に求められる。

なお、代表選に前原氏が意欲を見せているようだが、彼では、憲法改正でも、自民党とのスタンスが近く、対立軸にはなりえない。代表は、憲法改正や原発再稼働に否定的な議員が選ばれないと、有権者にアピールできないだろう。

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