« 谷崎の『信西』を読む | トップページ | 二つの女王のドラマ »

2017年8月22日 (火)

フィンテックという言葉

少し前の報道では、あるメガバンクが、大掛かりなリストラを計画しているという。原因としては、マイナス金利で収益悪化、更に企業が資本市場から資金調達するため、国内に新規融資先が見つかないこともある。

最近、フィンテックという新しい言葉を聞くようになった。ファイナンスとテクノロジーの合成語らしい。そこで金融関係の合理化が進むという。ただ、治安のいい日本では、基本的に、現金払いでも問題なく、海外のようなフィンテックは不要と言われる。

というのは、日本では、既に広義のフィンテックは、機械化により実現されているからだ。それに、先に記したように、治安のいい日本では、現金支払いに抵抗はない。そこに合理化のためのフィンテック需要は薄い。

しかしながら、ロボットは、製造の分野では、かなり進んでいるが、サービス分野では、まだこれからだ。日本でも、情報化が更に進んで、ロボット化(AI)の進展で、金融機関の事務、営業が不要になると言われている。

そこで、リストラ計画が必要になってくる。その規模は、半数以上の行員という。更に、事業の再構築が金融界で進む。すなわち、人員のリストラをすると共に、新しい人材を招く必要性がある。それは、マーケテイング、事業コンサルタント、トータル設計アドバイザー、IT関係者等だ。

これから金融機関の姿が大きく変わるかもしれない。預金者としても、冷静に観察しつつ、付き合うべき金融機関の再選定が必要だ。基本的に、預金者の側に立って動けるところがいいだろう(*注)。

*注

文献として、森本紀行著『銀行員大失業時代』を参考にした。ただ、彼は、日本は、金融資産の大半が普通預金だが、米国は十数%だと指摘している。しかし、日本と米国では、金融資産保有者構造が大きく異なる。米国は、貧富の差が大きいが、日本も、その傾向は出ているものの、それほどでもない。

日本が米国の金融資産運用を真似することには疑義がある。日本の多くは、高齢者が金融資産を持つと言われる。彼らは本来、資産運用は必要がない。年金もあることだし。また、金融資産もなく、年金も十分でない人が、資産運用投資をすべきかと言えば、それは却ってリスキーだろう。

マイナス金利下、厳しい経営を迫られる金融機関としては、金融資産保有者の資金を運用に回したいのは分かるが、それは預金者に必ずしもプラスになるとも言えない。むしろ、若い人々に、長期定額投資を促し、資産形成に寄与していくことが求められる。

|

« 谷崎の『信西』を読む | トップページ | 二つの女王のドラマ »

文化・芸術」カテゴリの記事

経営関連」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/99784/65694853

この記事へのトラックバック一覧です: フィンテックという言葉:

« 谷崎の『信西』を読む | トップページ | 二つの女王のドラマ »