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2017年9月22日 (金)

アベノミクスによる財政黒字化失敗

安倍首相は、2020年の基礎的財政収支黒字化を断念したようだ。そのため、日本国債が、国際金融市場で信任を失うと懸念されている。これは、アベノミクスによる財政黒字化失敗とも言える。

日本銀行による過剰な金融緩和政策によって物価上昇を企んだが、結局4年もかかって物価上昇率2%を実現できなかった。更にマイナス金利も、効果的に機能していない。この責任は安倍政権に取ってもらう必要がある。政治は結果だ。

国内景気も一部を除けば、一向に回復していない。そもそも人口減少下、インフレを起こすことは無理なのに、物価を上げようとしたことが間違いだ。結果的に、円安になり、輸入物価が上昇しただけだ(*注1)。そして、財政の悪化傾向にも歯止めがかかっていない。

2019年に消費税を10%に上げるというが、未だ、そういう環境にない。三党合意の景気条項というのも、安倍政権は勝手に外している。消費税アップを強行すれば、今以上に景気を悪化させる(*注2)。

更に、一気に国債が暴落することはないと思うが、信任は薄れ、円安になるだろう(*注3)。それは悪いインフレを招き、国民生活を徐々に苦しめることになるだろう。

*注1

結果的に、所得が上がらず、輸入物価のみ上がる現象で、実質所得も低下している。これでは、デフレで、物価が下がっていた時の方が、まだよかったと感じる人も出てくる。

*注2

消費税アップで喜ぶのは、いつも大手の輸出企業のみだ。また流通業者は、更なる値下げに努力する。結局、悪循環で、何も改善しない。今必要なのは、官民で国全体の無駄な仕組みを変えることであり、リストラに手を付けない限り、何もよくならない。

*注3

円安は、現況、確かに株価を上げる要因だが、いずれ逆回転し、円安が株価下落を招く。投資家は、日本株への投資には注意が必要だ。

*追記

安倍首相は、2019年の消費税増税分の使い道変更して、教育無償化に充てるとしている。しかしながら、報道(毎日新聞)によると、前川喜平文科省前事務次官は、次のように語っている。

「消費税の引き上げ分で教育無償化は思いつきとしか思えない。その前に、幼稚園教諭・保育士の処遇や配置の改善、高等教育の質的充実など、もっとやるべきことがある」としている。

また「教育無償化は目指すべきだが、今すぐ富裕層まで無償にする必要はない。低所得層を中心に保育の無償化や給付型奨学金の拡充を進めるべきだ」と言っている。

更に、「財源は、消費税に限らない。特定扶養控除や教育資金一括贈与制度など金持ち優遇税制を廃止したり、所得税や相続税の累進性を高めたりすることを考えるべきだ」としている。

非常に理に適った意見である。安倍首相の思い付き政策は、国民にとっても迷惑だ。

*2017年9月27日追記

安倍首相が、消費税増税の再延期に言及したらしい。改めて、アベノミクスの失敗を認めたようなもの。また、希望の党が、消費税引き上げ凍結を示したもので、選挙用の発言の可能性もある。仮に、自民党が選挙に勝てば、また予定通り上げると言いかねない。最早、彼の言葉は誰も信用してはいけない。

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