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2017年9月 1日 (金)

姫路の百貨店ヤマトヤシキがラオックスの傘下へ

経営危機に陥った姫路の老舗百貨店のヤマトヤシキ(姫路店、加古川店)は、投資ファンド「マイルストーンターンアラウンドマネジメント(MTM)」により事業再生を進めているが、姫路店は必ずしも順調でないようだ。

有力ブランド店撤退後、大規模改装による集客強化を図ったが、根強いデフレ心理や他の商業施設との競争激化で、残念ながら売り上げは低迷している。市民も経営のテコ入れに期待したが、今のところ、残念な結果に終わっている。

そこで、姫路市民には、ショッキングなニュースが報道された(神戸新聞。2017年9月1日付)。引き続き姫路店のテコ入れ継続させるが、必要な投資資金を賄うため、ラオックスの資金を受け入れることにしたというのだ。

現在のヤマトヤシキ代表取締役の早瀬恵三氏は、かつてラオックスの大株主だったことから、取り持ったという。ラオックスは、中国の大手家電量販店の傘下にある。中国人を中心とするインバウンドを主な顧客とする免税店を展開しており、今回、姫路城に近い立地に好感を持ったらしい。

ラオックスは、ヤマトヤシキの新株予約権付社債を3億円、新株予約権を4億円で、それぞれ引き受けた。社債の償還日は2020年8月31日になっており、ラオックスは権利を行使する方針で、時期は経営環境を踏まえて考えるとしている。ヤマトヤシキの経営権は2年以内にラオックスに移る公算が高い。

当面、家電や婦人靴などの自社製品を姫路店、加古川店に供給する。今後の店舗展開に注目したい。ただ、ヤマトヤシキの現在の事業再生手法は、顧客のターゲットが絞り切れておらず、必ずしも的確でない展開もあるので、大きな軌道修正があるかもしれない(*注1)。

ラオックス傘下になれば、訪日客のインバウンドを対象にした店づくりに転換する可能性は高い。また姫路店の近くには家電店がなく、不便なので、扱えば、それなりの需要はあるだろう。ただ、「百貨店」という業態は捨てられる可能性が高い(*2)。

人口減少下の日本の地方では、百貨店業態で生き残るのは難しいのも確かだ。市内にある山陽百貨店も、将来、業態変更を迫られる可能性は否定できない。

*注1

ピントのずれた売り場構成も目立つ。大塚家具を入店させたが、果たして需要があるかどうか疑問が多い。扱う大型家具も姫路には合わない。大体、家具の板文さんでさえ事業を縮小しているのだ。

また一階には、9月からメガネスーパーを入店(すでに市内にあった店の移店ということのようだが)させるようだが、メガネ店は、市内で飽和状態。成果が出るとは思われない。果たして、圏内の地道なマーケティング活動をしているのか疑わしい。上から(机上)の発想のように思える。

*2

大体、10時オープン自体、観光客に対応できない。大店法から離脱することが求められる。物販はともかく、飲食関係は、モーニング対応として、一部を9時オープンにする必要がある(夕方営業は業態を変えてもいい)。逆に、物販はネット販売にも注力し、店は11時オープンでも、いいかもしれない。いずれにせよ、まず顧客ターゲットの絞り込みが求められる。

*2017年11月3日追記

報道によると、11月1日付で、経営幹部が一斉に辞任し、後任の社長に代表取締役の早瀬恵三氏が就任したらしい。ラオックスとの協業を円滑に進めるため。

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