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2018年3月 9日 (金)

カズオ・イシグロ著『日の名残り』を読了

文学賞関係の書籍ということでは、基本、読まないのだが、今回、ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロの作品は、ふと読みたくなった。それが『日の名残り』(土屋政雄訳)。英国最高の文学賞と言われるブッカー省賞を受賞している。作品の内容は、ある執事の短い旅行記と回顧録というべきもの。

滅多に休むことのない執事スティーブンスは、新しい屋敷の所有者のファラディ氏から休みを取ることを勧められる。そこで逡巡しながらも受けることにし、約1週間の休暇をオーナーから車を借りて旅をする。

そこから、前のオーナーのダーリントン卿との思い出に浸る。そして、彼の父親も執事であり彼の鑑であったこと、もう辞めて結婚して去った女中頭ミス・ケントン女史への想いと再会、戦前邸内で行われた外交の数々。いろんな思いが旅をしながら巡る。

少し後悔の念もある。だが、たまたま港で居合わせた60代後半の男に、「人生、楽しまなくちゃ。夕方が一日でいちばんいい時間なんだ」と指摘され、気を取り直す。人生、いつも前を向いて歩かねばと。

作品自体は、翻訳が素晴らしく、読みやすいので、すっと読める。ただ、ノーベル文学賞を受賞した作家ということは私のレベルでは分からない。悪くない作品だが、内容は、ありふれている。そもそもノーベル賞に文学賞は必要なのだろうかと思わせる。

*追記

彼の他の作品のあらすじを見てみたが、特に興味を引く内容のものは残念ながらなかった。

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