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2018年6月18日 (月)

謡曲『草子洗小町』を読む その一

今回は、久しぶりに、謡曲を取り上げる。今回は、小町関係の謡曲『草子洗小町(そうしあらいこまち)』を、何回かに分けて読むとする。

この物語の主人公は、六歌仙の内の小野小町と大伴黒主。小野小町は、その美貌から、後世、いろいろと厳しく取り上げられるが、この謡曲では、珍しく、小町を褒めたものだ。

『古今』では、小野小町は、「いにしへ(古代)の衣通姫の流なり。あはれ(憐れ)なるやうにて、つよ(強)からず。いはば、よき女のなやめるところあるに似たり。つよからぬは、女の歌なるべし」と評されている。

衣頃姫は、以前にも取り上げたが、半島からの移民であると推察されている。その肌が透き通って見えることから、その名がついた。小野小町も、その系統の女性というのである。そして、極めて女性的と評している。

これに対して、もう一人の大伴黒主については、「そのさまいやし(卑し)。いはば、薪おへる(負える)山人の花のかげに休めるがごとし」と、けちょんけちょんに評されている(笑)。風体は、怪しく、杣人(そまびと)が美しい花のそばで休んでいる感じ。ちょっと言いすぎの感。まあ、体裁を構わない人だったのかもしれない。多分、変人だったのな(笑)。

ちなみに、小町は、『古今』には、十八首、収録されていて、大伴黒主は、三首のみ収録されている。その差は大きい。この謡曲の作者は、そういうことを意識して、作ったようにも思う。そのことを意識すると分かりやすいかも。

次回に続く。

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